AlgoTone Analysis（アルゴトーン分析）
AlgoTone Analysis（アルゴトーン分析）
高度なクオンツ・アナリストたちが設計したアルゴリズムは、私たち一般投資家にはその全容を理解することは困難です。しかし、マーケットに残された“振幅”や“リズム”といった痕跡を丁寧にたどれば、彼らAIがどのような意図で動いているのかを読み解く手がかりになります。AlgoTone Analysisは、そんなアルゴの「音色（トーン）」に耳を澄ませ、隠れた市場の意思を可視化するための新しい分析手法です。
🧬 ― アルゴリズムが市場に刻む“振幅の音色”を聴き取る指標 ―
トーンの型
| 型 | 特徴 | 意味合い | 例 |
|---|---|---|---|
| フラット型（Flat Type） | 動意がなく、ローソク足のヒゲも小さい。振幅±1ティック程度。 | 参加者不在、アルゴ休止、イベント待ち。 | 連休前の昼休み、13:05〜10など |
| パルス型（Pulse Type） | 1分単位で刻まれるような規則的な小幅上下動。±2～4ティック程度。 | 高頻度アルゴが均衡を取りながら裁定を繰り返している状態。中立〜調整局面に多い。 | ランチ前やイベント直後の様子見相場 |
| ウェーブ型（Wave Type） | 3〜5分単位の明確な波動が連続。リズムがあり、押し目・戻りが視認可能。 | アルゴが主導するトレンド形成。実需や裁定と連動。 | 10:37〜10:48、12:08〜12:15など |
| ダート型（Dart Type） | 一瞬で急落・急騰（＝針のようなスパイク）。直後に戻す。 | 指標発表、裁定解消、板薄状態でのバスケット注文。 | 11:29、15:39などのクローズ直前やイベント直後 |
| ショック型（Shock Type） | 極端なスパイクで前後のリズムが乱れる。直前にトーンの「溜め」がある。 | トリガー発火型のアルゴ（例：一定価格割れで自動発注）。 | 10:30の過剰反応・12:00の金曜下値ブレイクなど |
AlgoTone Analysisは、30Tickから1分〜5分足に現れる市場の微細な揺らぎ（振幅）を分析し、アルゴリズムによる自動売買のトーン（調子・パターン・揺らぎの質）を可視化する手法です。
これは従来のボラティリティ指標や移動平均とは異なり、「滑らかさ」「周期性」「テンポ感」など、値動きの“質感”を重視した新たな観点から市場を読み解きます。
✅ 主な特徴（Features）
| 項目 | 内容 |
| 🎯 分析対象 | 30tick or 1〜5分足の価格データ（特に特定アルゴリズムの優位時間帯） |
| 🧠 構造分析 | - 振幅幅（Tone Width） - 対称性（Tone Bias） - 波形傾斜（Tone Slope） |
| 📊 変調分析 | - 周期ズレ（Cycle Drift） - 強弱変化（Pulse Gain） - パターン再帰（Repeating） |
| 🤖 対象となる現象 | アルゴリズムの「振動パターン」「裁定行動」「バスケット調整」「ノイズ圧縮」など |
✅ 活用場面（Use Cases）
- 時間帯ごとのアルゴ主導性の検出
→ 例：11:45〜11:55AMは「Tone Width が収束」「トーン上昇へ転調」 - スパイクやフェイク動作の予兆分析
→ 「トーン対称性」が崩れた瞬間に注意 - 曜日・イベントごとのトーン変調比較
→ 金曜終盤はTone Cycleが長く、波形が「伸びる」傾向
🎵 AlgoTone Analysis（アルゴトーン分析）
以下の分類は、価格の「動き方」からアルゴの“意志”を推定する試みであり、「音色を聴く」ようにマーケットのリズムを捉えるための視覚化モデルです。
一般的なトーンタイプ
| トーン名 | 型名（振幅） | 日本語 | 形状 | 物理的表現 |
|---|---|---|---|---|
| ① Calm-Tone | フラット型（短） | 壱ノ型 静波（せいは） | 水平線に近く微小な揺らぎ | 基線付近の微小ノイズ |
| ② Pulse-Tone | パルス型（短） | 弐ノ型 閃影（せんえい） | 一定間隔のパルス状 | 規則的パルス列 |
| ③ Box-Tone | ウェーブ型（短） | 参ノ型 瞬律（しゅんりつ） | レンジ内の矩形上下動 | 矩形波振動 |
| ④ Feint-Tone | ダート型（短） | 肆ノ型 斜飛（しゃひ） | フェイント的な小反発含む方向性波 | 位相の乱れを伴う進行波 |
| ⑤ Spike-Tone | ショック型（短） | 伍ノ型 跳牙（ちょうが） | 突発的に尖った高振幅 | スパイク波 |
| ⑥ Breath-Tone | フラット型（中） | 陸ノ型 息波（そくは） | 呼吸のようなわずかな上下 | ゆっくりした基線揺らぎ |
| ⑦ Flash-Tone | パルス型（中） | 漆ノ型 鋭閃（えいせん） | 鋭く瞬間的な上下動 | インパルス波 |
| ⑧ Sine-Tone | ウェーブ型（中） | 捌ノ型 鳴律（めいりつ） | 滑らかな周期的上下 | 正弦波 |
| ⑨ Dart-Tone | ダート型（中） | 玖ノ型 流牙（りゅうが） | 鋭い方向性を持つ滑走波 | 指向性進行波 |
| ⑩ Shock-Tone | ショック型（中） | 拾ノ型 撃咆（げきほう） | 高振幅で衝撃的な乱れ | 衝撃波 |
| ⑪ Beat-Tone | ウェーブ型（長） | 拾壱ノ型 鼓動波（こどうは） | 強弱を繰り返す周期波 | ビート現象 |
| ⑫ Break-Tone | ショック型（長） | 拾弐ノ型 波崩（はほう） | 崩れ落ちる形状 | 減衰波／崩壊波 |
🎵トレンド（上下の動き）が明確なトーンタイプ
| No. & トーン名 | 型名 | 日本語 | 読み（上昇/下落） | 形状 | 物理的表現 |
|---|---|---|---|---|---|
| ⑬ Step-Tone | シャープ型 | 拾参ノ型 階積 / 階落 | かいせき / かいらく | 階段状の水準移動 | 段階的ステップ進行波 |
| ⑭ Pennant-Tone | ウェーブ型 | 拾肆ノ型 昇旗 / 降旗 | しょうき / こうき | ペナント型で振幅拡大 | 先細り収束→拡張進行波 |
| ⑮ Ladder-Tone | フラット＋シャープ型 | 拾伍ノ型 段積 / 段崩 | だんせき / だんほう | 水平→急変を交互 | はしご型進行波 |
ハイブリッド型トーンタイプ
| No. & トーン名 | 型名 | 日本語 | 形状 |
|---|---|---|---|
| ⑯ Confluence Step-Tone | 短×ウェーブ + 中×ウェーブ | 拾六ノ型 双律（そうりつ） | 複数の分割執行が足並みをそろえ“段”を同時に刻む。 |
| ⑰ Insert-Surge-Tone | 中×ウェーブ + 短×ショック | 拾七ノ型 合段律（えいらん） | なめらかな波に一瞬の閃光（サージ）を差し込む |
| ⑱ Flat-Breakover-Tone | 短×フラット + 中×ダート | 拾八ノ型 刺閃波（はせい） | 膠着（フラット）を解き放ち、そのまま持続させる。 |
| ⑲ Multi-Scale Storm-Tone | 長×ショック + 短×ダート | 拾九ノ型 重嵐波（らんりょう） | 長短さまざまな波が重層で吹き荒ぶ複合嵐 |
- Calm: スプレッド1ティック、フリッカー8–20/s、キャンセル高、バランス±0.2、スイープ小。
- Breath: ゆっくり変動、スプレッド90％、深さや速度が安定。
- Step: 小さな注文で深さ補充、バランス改善、微小値安定。
- Pulse: 激しい動き、スイープ大、スプレッド一時的に2–3ティック。
- Flash: 短い急上昇、大量キャンセル、後続の影響。
- Dart: 急激な価格変動、ランレングス短い。
- Shock: レンジ外れて大きな市場注文。
- Box: 複数回の同レベル注文、アイスバーグ検出。
- Spike: 薄いレベルで小さく閃光、キャンセル多め。
- Pennant-Expand: 波形の広がりを見せ、ボラティリティリスク。
- Ladder: 単調な価格上昇で次々とサポート。
- Break/Flat-Break: 停止指示の後、大きいスイープ。
- Storm-Override: 複数アルゴリズムが同時に発動、安定した微小値。
🎵 活用場面（Use Cases）
一般般投資家でも、
「今、自分がどの“層”にいるか」
「いま現れている“型”は何か」
を検知・判断できれば、AI・アルゴの意思決定ロジックを間接的に「読む」 ことができます。
金曜日の 11:58〜11:59
この時間帯は、
- 前場クローズ直前のプレポジションの集中
- 金曜特有の週末ポジション調整
- TOPIX連動型の最終注文と自己売買部門の利確
が重なりやすく、以下の特徴を持つことが多いです：
| 特徴 | 内容 |
| 振幅 | 中〜短：1〜2分の鋭い動きで終わる |
| 波形調 | ショック or シャープ型：上下どちらかに一度だけ鋭く振れる |
| 方向性 | 多くは上昇または上ヒゲ→収束（ただし金曜は逆もあり） |
| トーン名（仮） | 「第七波・終焉の型《ショッククレスト》」など |
時間帯 × 曜日 × アルゴ的環境 によって、
特定のトーン型が「層（Layer）」として市場に浮かび上がるということです。
- 例：
- 金曜 11:58〜11:59 →「ショック型（短）」のトーンが出現しやすい
- 火曜 12:00〜12:04 →「シャープ下降→反発型」の層が連続することが多い
🎵 Tone別：アルゴリズムの種類とプレイヤー分類表
①–⑫ 一般トーン
| トーン名 | 主なアルゴ種（出現時のアルゴリズム） | 主なプレーヤー | 備考・戦略意図 |
|---|---|---|---|
| ① Calm-Tone（静波） | 裁定・在庫連動の安定化、ベーシス均し、スプレッド最適化 | 流動性供給系HFT、裁定系マーケットメイク、インデックス連動の基調フロー | スプレッド1tick中心で均衡維持。相場の“地ならし”時間帯で、他トーンへの遷移ポイントになりやすい。 |
| ② Pulse-Tone（閃影） | イベント反応、定刻検出、短時間の規則的加速（秒〜分） | ニュース反応HFT、オプションのΔ/Γ調整勢、海外ブローカー経由の一時フロー | 指標・ヘッドライン直後に脈打つ加速。短時間の方向性が出やすいが持続性は状況次第。 |
| ③ Box-Tone（瞬律） | レンジ供給、価格帯監視、ペア・バスケット同時執行 | 裁定系マーケットメイク、在庫制御HFT | 上下端の“壁”補充が機能し、往復の小反発が続く。ブレイク前は壁の寿命が短くなる。 |
| ④ Feint-Tone（斜飛） | 板感知・小スパイク試行、反応テスト | 短期個人のシグナル系、店頭ディーラーの瞬発執行、反応HFT | フェイント多発で方向感が出にくい。流動性確認とポジ調整の小競り合い。ロットは抑制が無難。 |
| ⑤ Spike-Tone（跳牙） | 薄所探索、ブック掃き、逆指値誘発 | 流動性供給HFT（探索側）、短期裁定の一時的偏り | 浅い段を狙って突き、すぐ戻ることも多い。ストップ連鎖が絡むと短期の振れが拡大。 |
| ⑥ Breath-Tone（滞静） | 緩やかな需給均し、低頻度の分割執行 | インデックス運用、信託執行部、在庫均衡を図るMM | 小幅上下で“呼吸”のように調整。出来高は低めでも持続し、次のモードへの橋渡しに。 |
| ⑦ Flash-Tone（鋭閃） | 高周波の瞬間衝撃、超短期の広がり→急収束 | 高感度HFT、速報解析系、裁定の緊急調整 | スプレッド瞬時拡大と高速連続約定。処理能力と撤退速度が勝負。追いかけは危険。 |
| ⑧ Sine-Tone（鳴律） | 規則的往復、サイクル検知、軽い均し | テクニカル寄りスイング、裁定の往復執行 | なめらかな往復でレンジ継続。振幅・周期の変化は転換や拡大型（⑭）への予兆。 |
| ⑨ Dart-Tone（流牙） | モメンタム追随、方向検知、薄い側への貼り付き | 短期CTA、追随型HFT、方向性アルゴ | 方向が出ると連続約定で小刻みに前進。流れが止まると剥落しやすく、利確の機動力が鍵。 |
| ⑩ Shock-Tone（撃咆） | ブレイクアウト検知、断裂的推進、ギャップ埋め | ディレクショナル系、海外支店のヘッジ差替、自己部門のデリスク | “壁抜け”で逆側流動性が蒸発し連鎖的約定。トレンドの開始/終了に絡みやすい。 |
| ⑪ Beat-Tone（鼓動波） | 長周期スイング、脈動的な積み増し・解消 | マクロ系投資家、アクティブ運用の比率調整 | 中長めの往復を繰り返しつつ基調を形成。ニュースや需給イベントで位相がずれると加速。 |
| ⑫ Break-Tone（波崩） | 減衰崩落、清算誘発、連鎖ロスカット | 自己売買のリスク低減、強制清算、クレジット/ヘッジ解消 | 崩れ落ちる波形で戻りが弱い。出来高が集中し、短期リバは持続しにくい。 |
⑬–⑮トレンド明確タイプ
| トーン名 | 主なアルゴ種（出現時のアルゴリズム） | 主なプレーヤー | 備考・戦略意図 |
|---|---|---|---|
| ⑬ Step-Tone（階積/階落） | 分割執行（VWAP/TWAP/POV/IS）の段階推進、進捗追随 | パッシブ/長期系の分割執行、海外ブローカー経由のバスケット、裁定の整流 | 階段状に水準を切替。各段で短い滞在→再加速。日中の“持続するトレンド”で最も多い基本形。 |
| ⑭ Pennant-Tone（昇旗/降旗） | 収束→拡大型、ボラ拡散制御、ブレイク準備 | テクニカルCTA、裁定のボラ供給、アクティブPMの見極め執行 | ペナント収束後に振幅を広げて方向に乗る。ブレイク直前の体勢作りとして出現。 |
| ⑮ Ladder-Tone（段積/段崩） | 水平→垂直→水平の反復、突破価格の支持/抵抗化 | オプションヘッジのΔ中和、パッシブこなしと同調、流動性供給の支持転換 | 抜けた価格がすぐ支持/抵抗に変化し、段を重ねて進む。追随の優位性が高い継続型。 |
🎵波長が上下方向で明確なトーンタイプ
⑯–⑲ハイブリットタイプ
| トーン名 | 主なアルゴ種（出現時のアルゴリズム） | 主なプレーヤー | 備考・戦略意図 |
|---|---|---|---|
| ⑯ 合段律-Tone（Confluence Step） | 分割執行同期（VWAP/TWAP/POV/IS の同時段差化）、参加率追随、在庫連動MMの補助同期 | パッシブ執行主体（年金・投信のインデックス運用／国内信託）が基調のフローを供給し、裁定系マーケットメイク（自己売買・プロップ）がベーシスや相関で整流。気配の片側補充は流動性供給系HFTが担い、テンポが揃うと段差が同期して現れやすい。 | 複数フローのテンポが合い階段的に推進。順張り点火サイン。水平→段→水平が等間隔で2–3回出ると確度が高い。 |
| ⑰ 刺閃波-Tone（Insert Surge） | 高感度反応（ニュース/マイクロイベント）、薄所探索（微細スパイク）、モメンタム初動検出 | ニュース反応型HFT・超短期反応トレーダーが瞬間的に板の薄い側へ突入し、流動性供給系HFTが即座に補充。状況によりオプションのデルタ/ガンマ中和勢が同方向にヘッジを重ね、短命サージが連発して前振れを作る。 | 滑らかな波中に短命サージが挿入。2連以上でスイング→モメンタム移行の前兆。まず小さく試し、続けば段階的に増やす。 |
| ⑱ 仮戻し-Tone（Pseudo-Pullback / Continuation） | 分割こなし＋在庫調整（浅い戻し/押しの吸収）、裁定の支持転換（ブレイク→リテスト） | 基調はパッシブ執行（インデックス連動）の継続フロー。戻り局面では流動性供給系HFTが反対側の板を埋め、裁定系が価格帯の再評価で支持・抵抗の付け替えを実施。浅い戻りで買い（または売り）需要が再点火されやすい。 | 一方向推進の直後に半値未満の浅い戻り→数秒の小休止→同方向へ再開。押し目買い/戻り売りの実戦サイン。戻りが深い・長い場合は無効。 |
| ⑲ 重嵐波-Tone（Multi-Scale Storm） | 複合多層（在庫制御×Δ/Γ中和×追随×裁定の同時発火）、スプレッド伸縮（1↔3tick）反復 | 流動性供給系HFTが板の出し入れを高速化し、オプションのヘッジ（デルタ/ガンマ中和）が方向バイアスを付与。そこへ超短期追随アルゴと裁定系が重なり、短・中・長期の動きが干渉して“嵐”になる。海外系の顧客ヘッジ差し替えが加わると強度が増す。 | 暴騰・暴落の最上位警告。フリッカー急増と厚みの出入り高速化が目印。成行回避／利確分割＋トレールが基本。引け直前に頻度上昇。 |
🎵ハイブリッド型トーンタイプ
🎵 波形タイプによる分類
| 波長 | 振幅 | 新福が短い | 中 | 振幅が長い |
| フラット 不規則・周期性なし | 水平線に近い波。微小なノイズのみ | ①Calm-Tone 壱ノ型 静波（しずなみ）穏やかで揺らぎのない波 | ⑥Breath-Tone 陸ノ型 滞静（たいせい）呼吸のように動く波 | |
| シャープ（のこぎり波） 規則的・方向性なし | ピークや谷が一定間隔で現れる短い矩形波・鋸波 | ②Pulse-Tone 弐ノ型 閃影（せんえい）一定間隔で規則的に現れる波(のこぎり波） | ⑦Flash-Tone 漆ノ型 鋭閃（えいせん）瞬間的に鋭く光るような波 | |
| ウェーブ 規則的・周期性あり | サイン波に近い、一定レンジ内の滑らかな上下動 | ③Box-Tone 参ノ型 瞬律（しゅんりつ）四角いレンジで上下する波 | ⑧Sine-Tone 捌ノ型 鳴律（めいりつ）サイン波形のような滑らかな周期波 | ⑪ Beat-Tone 拾壱ノ型 鼓動波（こどうは）鼓動のような脈打つ波(5min以上） |
| ダート（急激的） 不規則・方向性あり | 方向感はあるが、途中でフェイントのような小反発 | ④Faint-Tone 肆ノ型 斜飛（しゃひ）フェイント的に騙しを含む波 | ⑨Dert-Tone 玖ノ型 流牙（りゅうが）矢のように鋭く方向性を持つ波 | |
| ショック（ノイズ的） 不規則・波長乱れ | バラバラな間隔のスパイク波。高振幅で乱れた形 | ⑤Spike-Tone 伍ノ型 跳牙（ちょうが）突き刺すような高振幅波 | ⑩Break-Tone 拾ノ型 撃咆（げきほう）衝撃的な高振幅波 | ⑫ Break-Tone 拾弐ノ型 波崩（はほう）崩れ落ちるような波 |
🎵 波形タイプによる分類
🎵 波形タイプによる分類
| Tone | 出やすい時間帯・曜日（JST） | 出現理由（共通トリガー） |
|---|---|---|
| ① Calm-Tone（静波） | 11:33–11:44（Mon, Wed）、10:30–10:50（Mon–Wed）、12:08–12:15（Mon–Wed） | バスケット実行後の冷却、受給均しの継続、在庫中立化で対称板が維持される（Breath寄りでCalm化）。 |
| ② Pulse-Tone（閃影） | 11:58（Fri）、14:59（Fri）、10:44:50–10:56（Mon＝10:47、Thu＝10:50、Others＝10:53–10:55） | 指標・ヘッドライン着火、11:00直前の追い上げ、オプションのデルタ/ガンマ調整による瞬発的な買い/売り弾。 |
| ③ Box-Tone（瞬律） | 11:00–11:23（Wed, Fri）、13:59:30–14:05（All） | Stepの減衰でレンジ化。裁定系MMのレンジ供給、方向感乏しい局面での価格帯形成、バスケット判定待ち。 |
| ④ Feint-Tone（斜飛） | 11:26–11:30（Mon, Tue）、09:29–09:35（All） | 板反応の探り（小口で当てて即取消）、キャンセル→再提示の試し突き、短期シグナル勢の誘導。 |
| ⑤ Spike-Tone（跳牙） | 12:00（Fri, Tue）、14:50–14:55（Fri, Tue）、08:45–08:55（Mon） | 薄い段の探索、短時間の在庫調整、見かけの厚みを狙った急所の刈り取り。 |
| ⑥ Breath-Tone（息波） | 10:30–10:50（Mon–Wed）、12:08–12:15（Mon–Wed） | バスケット実行済みの残余ドリップ、VWAP/POVの平常こなし、方向確認待ちで小幅の上下が続く。 |
| ⑦ Flash-Tone（鋭閃） | 10:30（Tue, Fri）、10:44:50–10:56（Mon, Thu, Others） | サプライズ系ヘッドラインや為替瞬変、複数アルゴ合流による瞬間衝撃（スプレッド一時拡大→急収束）。 |
| ⑸ Sine-Tone（鳴律） | 11:45–11:55（Fri, Wed）、11:29:50–11:35（All：Shock後の減衰で周期往復）、13:59:30–14:05（All） | こなしと裁定の往復、小反発の反復、指値優勢でサイン波状の推移。 |
| ⑨ Dart-Tone（流牙） | 12:00–12:05（Mon, Fri）、08:45–08:55（Mon：初動追随）、10:14:45–10:20（All：Step帯で順張り化） | マイクロブレイクの追随、Queue先取り、15分境界の加速波に便乗。 |
| ⑩ Shock-Tone（撃咆） | 14:57–15:00（Fri）、08:59:50–09:05（All：現物寄り波及）、11:29:50–11:35（All：前引け直前/直後） | 成行集中（MOO/MOC）、節目での取消連鎖、レンジの上抜け/下抜け一撃。 |
| ⑪ Beat-Tone（鼓動波） | 12:35–12:45（Tue, Thu）、13:20–13:30（Tue, Thu：ペナント収束後に崩れへ遷移する局面） | 段階的な執行プログラムの断続波、セクター交互の流入出、中周期の往復。 |
| ⑫ Break-Tone（波崩） | 14:40–14:50（Mon, Thu）、13:45–14:00（Tue, Fri） | ディーラーのデリスク、ロスカット連鎖、ペナント収束後の“崩し”。 |
| ⑬ Step-Tone（階積/階落） | 10:05–10:20（Mon, Wed）、13:05–13:20（Mon, Wed）、13:59:30–14:05（All） | VWAP/TWAPの段階更新、POV参加率の段上げ、バスケット実行で“段差”が続く。 |
| ⑭ Pennant-Tone（昇旗/降旗） | 13:45–14:00（Tue, Fri）、14:45–14:50（Fri：Step帯で振幅拡大） | 収束後の出来高回復、ボラ拡大、オプションポジションの閾値越えで拡大型に移行。 |
| ⑮ Ladder-Tone（段積/段崩） | 10:15–10:25（Wed, Fri）、13:30–13:45（Wed, Fri）、14:14:30–14:20（Fri） | 抜け価格の支持/抵抗化、デルタ中和のレイヤー積み上げ、再加速の“はしご掛け”。 |
| ⑯ 合段律-Tone（Confluence Step） | 09:54–10:03（All）, 11:15–11:25（Mon, Thu）, 13:10–13:20（Mon, Thu）, 14:58–15:01（All） | 複数の分割執行（VWAP/TWAP/POV/IS）が同時に段差化。裁定/MMの整流と在庫補充が同期し、水平→段→水平が等間隔で現れる“順張り点火”。 |
| ⑰ 刺閃波-Tone（Insert Surge） | 09:29–09:35（All）, 10:06–10:10（Tue, Fri）, 14:50–14:55（Tue, Fri）, :00/:30直後 | なめらかな波の途中に短命サージが2回以上挿入。高感度反応・薄所探索・Δ/Γ中和が重なり、スイング→モメンタムの前振れ。 |
| ⑱ 仮戻し-Tone（Pseudo-Pullback / Continuation） | 10:00:30–10:03（All）, 15:00:10–15:02（All）, 13:50–14:00（Tue, Thu） | 一方向推進直後に半値未満の浅い戻り→数秒の小休止→同方向の再開。分割こなし＋在庫調整＋裁定の支持転換が重なり、押し目買い/戻り売りの好機に。 |
| ⑲ 重嵐波-Tone（Multi-Scale Storm） | 14:50–15:00（Mon, Fri：特に14:59:50–15:00:30）, 08:59:50–09:05（All：現物寄りで多層同時発動）, 15:24:50–15:35（All） | 在庫制御×Δ/Γ中和×追随×裁定の多層同時発動。フリッカー急増とスプレッド伸縮（1↔3tick）反復で“嵐化”。成行はリスク大。 |
トーン識別・実務マニュアル
🧬 リバランス調整におけるトーンの出現
リバランスとは、銀行や年金・投信などが保有するファンド資産のポートフォリオ管理の一環として実施する運用プロセスです。運用方針で定めた目標配分（例：株式／債券の比率）から市場の値動きで生じた乖離を、コストと乖離（トラッキングエラー）を抑えながら元に戻すことを指します。実務では、VWAP（出来高加重平均価格）／TWAP（時間加重）／POV（市場出来高に対する参加率一定）／Close（終値連動）／IS（到着価格基準）といった執行ベンチマークに沿って機械的に発注します。リバランスは信託銀行やアセットマネジメント会社にとどまらず、銀行・機関投資家・ヘッジファンドにも広く用いられ、想定したリスク水準の維持、指数連動性の確保、運用のブレ抑制が評価の中心です。市場への影響を小さくするため、注文は一度にまとめず小口へ分割し、一定のペースで連続的に流すのが一般的です。その結果、寄り付き直後・午前11時前・引け前など“区切りの時刻”に発注が重なり、短時間の値動きが生じることがあります。関連して、マーケットメイカーは在庫を中立に保つ調整を、オプション専業は先物・現物でのヘッジ（デルタ調整）を並行して行い、市場全体の配分と流動性の均衡が保たれます。
| アルゴ | 何を最適化 | 子注文ロジック／板の見え方 | 代表社例 |
| VWAP / TWAP / POV | 平均価格/参加率 | 時間/出来高に合わせて秒〜十秒スライス、ジッター入り（±15–45秒）。取消→出し直し増 | BlackRock🕳️, Vanguard🌀, 信託🍎🍊🍇🍌🍐 |
| IS（実行差異最小化）/流動性探索 | コスト×スリッページ | 気配・隠れ流動性に合わせアグレッシブ調整、アイスバーグ/スナイパー併用 | 野村AM🦒, MUFG AM🦬, Goldman🦁 |
| StatArb/裁定MM | ベーシス/相関収益 | ペア/バスケット同時発注、在庫制御で片側を増減 | IMC🦐, Optiver🦞, Flow🦀, DRW🪸 |
| 在庫連動MM | 在庫・スプレッド | アヴェラネーダ式等で見せ枚数を刻み替え、Queue取り直し多い | Citadel🦑, Virtu🐛, XTX🪼, Jane🐙 |
| オプションMMのデルタ中和 | Δ=0/Γ管理 | 価格閾値・15分境界で先物をまとめて買い/売り | Susquehanna🦢, SIG🕊, Wolverine🦆, Akuna🐣 |
| ロール/スプレッド | 限月/商品間ヘッジ | 同時成行/指値スプレッド、薄い側を優先して埋める | IMC🦐, DRW🪸, Optiver🦞 |
これらのリバランスの動きをカテゴリー別にどのようなチャートになるかを分類すると・・
| モード | 典型アルゴ | 板での症状（どう見える） | 価格の出方 | 主役例（会社＋アイコン） |
| A ドリップ（平常のこなしー短期スイング） | TWAP / POV | 1–5秒間隔で小口が連続。Bestに貼り替え多、取消→再提示が滑らか | じわじわ同方向に10–40円、戻り小 | BlackRock🕳️, Vanguard🌀（こなし）＋IMC🦐, Optiver🦞（受け裁定） |
| B キャッチアップ（追い上げ） | POV加速 / IS | O/Tが30–60秒だけ急増、成行・積極指値が増える | 1–3分のパルスで30–60円、階段状 | BlackRock🕳️（進捗遅れ補正）, XTX🪼, Citadel🦑（供給） |
| C 同調ドライブ（スイング化） | オプMMΔ中和＋POV | 15分境界/正時で片側の板が薄化、連続約定が続く | 5–15分で50–100円の押し上げ/押し下げ | Susquehanna🦢, SIG🕊（Δ中和）＋BlackRock🕳️（こなし） |
| D 逆張り吸収（鈍化） | StatArb/裁定MM | 片側に当たると即逆側に厚み、約定が散る | 5–15円の往復細波、方向出にくい | IMC🦐, Optiver🦞,DRW🪸, Flow🦀 |
では、これらがどのようなトーンに当たるでしょうか。
| 対象（中身） | 主トーン | 副トーン | 代表プレーヤー（例） |
| 指数ウェイト／キャッシュ（パッシブのこなし） | #1 Calm-Tone | #6 Breath-Tone, #13 Step-Tone | BlackRock🕳️, Vanguard🌀, SSGA🌑, 信託：三井住友信託🍎 / JMTB🍊 / JTSTB🍇 / 三菱UFJ🍌 / みずほ🍐 |
| バスケット配分（アクティブPMの比率調整） | #13 Step-Tone | #8 Sine-Tone, #14 Pennant-Expand-Tone | 野村AM🦒, MUFG AM🦬, 大和AM🦌, SMAM🦓, 日興AM🐪 |
| 先物↔現物ベーシス／ETF裁定 | #1 Calm-Tone | #3 Box-Tone, #10 Shock-Tone（ベーシス崩れ時） | IMC🦐, Optiver🦞, Flow Traders🦀, DRW🪸 |
| 在庫リバランス（HFTマーケットメイク） | #1 Calm-Tone | #3 Box-Tone, #5 Spike-Tone（薄板探り） | XTX🪼, Citadel🦑, Virtu🐛, Jane Street🐙 |
| オプションΔ/Γ中和（先物でのヘッジ） | #2 Pulse-Tone | #7 Flash-Tone, #9 Dart-Tone, #15 Ladder-Tone | Susquehanna🦢, SIG🕊, Wolverine🦆, Akuna🐣 |
| ラージ↔ミニ／限月スプレッド切替 | #3 Box-Tone | #1 Calm-Tone, #13 Step-Tone | IMC🦐, Optiver🦞, DRW🪸 |
| 海外支店の顧客ヘッジ差替 | #9 Dart-Tone | #10 Shock-Tone, #13 Step-Tone | Goldman🦁, JPM🐃, Morgan Stanley🐅, UBS🦏 |
リバランス自体は① Calm / ⑥ Breath / ⑬ Step（=こなし・分割・安定供給）が基本。でもぶつかる相手（反対アルゴ）と場の状態で、表に出る“トーン”はガラッと変わります。
トーンが切り替わる仕組み（対立マップ）
| 反対アルゴ（代表社＋アイコン） | 何をする？（リバランスへ作用） | 出やすい“表のトーン” |
| オプションΔ/Γ中和：Susquehanna🦢, SIG🕊, Wolverine🦆 | 同方向に追い風（買いこなし×Δ買い 等）→スピード増 | #2 Pulse, #15 Ladder, 強い日は**#19 Storm-Override |
| HFT在庫制御/供給：XTX🪼, Citadel🦑, Virtu🐛, Jane🐙 | 板を薄く/厚くして価格の通り道を作る/塞ぐ | #5 Spike, 薄いと#10 Shock（小ブレイク） |
| StatArb/裁定MM：IMC🦐, Optiver🦞, DRW🪸, Flow🦀 | 逆側で吸収＆均し→振幅を抑える | #3 Box, #1 Calm（減衰） |
| CRT/超短期順張り：HRT🐜, Tower🐞, Jump🦗 | こなしの流れに瞬時追随→短時間の伸び | #9 Dart, 速い日は#7 Flash |
| 海外支店バスケット/ヘッジ差替：Goldman🦁, JPM🐃, MS🐅, UBS🦏 | まとめて同方向に追加弾→階段状の押上げ/押下げ | #13 Step, 速度出ると#15 Ladder |
| ディーラー/自己デリスク：Nomura🧠/🐒, MUFG-MS🦍, みずほ🐘 | 在庫圧縮で片側に寄る→一段崩し/踏み | #12 Break, #18 Flat-Break |
| CTA/トレンド系：Man🦕, Winton🦖, Aspect🦎 | ブレイクに継続性を付与 | #9 Dart→長引けば#11 Beat |
| マクロ指標/定刻ヘッドライン重ね | 同時多発で加速 | #2 Pulse, #7 Flash, 強日で#19 |
Calm/Breath/Step（基流） × 反対アルゴの性格 × 流動性 ＝ 観測される“トーン”。
🧬 リバランス時間帯における、時間帯ごとの「反対アルゴ → トーン」
リバランス時間帯にお同じ“リバランス”でも、ぶつかる相手アルゴが違うと板の姿（スプレッド／厚み／フリッカー／約定のつき方）がまるで変わります。
NK225先物mini向けに「板での見え方＝フィンガープリント」を数値目安つきでまとめました。
時間帯ごとの「反対アルゴ → トーン」早見表（NK225 mini・日中）
フリッカー＝最良気配の更新回数（回/秒）／ C/R＝（新規＋取消）÷約定／ 偏り＝(Bid−Ask)/(Bid+Ask)
下記は「トーン主体」列を除き、最後の列を**観察方法（目視での判定手順）**に差し替えた完成版です。数値は“目安”としてお使いください（5秒観測を基本）。
| アルゴ/トーン | スプレッド | 最良気配の厚み・偏り | フリッカー | C/R | 約定パターン（プリント） | 典型サイン（数値目安） | 観察方法（目視でどう判断するか） |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Calm / Breath（こなし系） | 1tick固定が>95% | 左右ほぼ対称、偏り±0.2以内 | 8–20/s | 5–10 | 小口が一定間隔で淡々と約定 | 偏り±0.2以内が連続 | 5秒観測：最良Bid/Askの更新が少なく、歩み値が小刻み等間隔。最良枚数の左右差が小さい状態が続けば該当。 |
| Step（TWAP/POVの分割） | 1tick | 片側（買い/売り）に持続的な再補充 | 5–12/s | 2–4 | 同方向に連続10–20プリント | 偏り0.3–0.5が≥2秒 | 5秒観測：同方向に小口が続き、反対側の最良枚数が減る→すぐ補充の繰り返し。小さな“段差”が等間隔で現れる。 |
| Box（レンジ供給） | 1tick | 上下5–10tickに“壁”が反復 | 10–25/s | 8–15 | 端で小反発の往復 | 同値リフィル連発/アイスバーグ反応 | 帯観測：レンジ上下で指値の再提示が連発。歩み値は端で止まりやすく、戻りやすい。中央付近は静か。 |
| Feint（試し突き） | 1–2tick瞬間拡大 | “壁”に小口で触れて即取消 | 20–40/s | >12 | 小スパイク→即戻り | L2〜L5の点滅増、約定は少 | 点滅観測：板2〜5段目の点滅が増えるのに、歩み値は伸びない。小さな飛びが出てもすぐ平常に戻る。 |
| Spike（薄所探索） | 1→2–3tick瞬間拡大 | 浅い段が連続で欠ける | 25–45/s | >10 | 断続スパイク | 単発“掃き”30–60枚×2–3回 | 穴あき観測：薄い側で連続して板が欠け、歩み値が点発。スプレッドが一瞬広がってすぐ戻る動きが2–3回。 |
| Pulse（イベント反応） | 1→2tick短拡大 | 偏り≥±0.6が一気に出る | 30–50/s | >8 | 30–60連が片側集中 | 1–3分で±30–60円 | 脈拍観測：歩み値が同方向に走り、反対側の最良枚数が急減。5秒で連続プリントを数え、急増なら該当。 |
| Flash（瞬間衝撃） | 1→2–4tick瞬間 | 片側厚みが蒸発→即回復 | >50/s | >15 | 1–2秒で100+プリント | 拡大スプレッド0.3–0.7秒 | 瞬間観測：一瞬だけ板が“真空化”し、超短時間で大量約定。その後すぐ元の板密度へ戻る。 |
| Dart（順張り追随） | 1tick | 薄い側に貼り付きが継続 | 15–30/s | 6–10 | 15–30連の押し上げ/押し下げ | マイクロプライス片寄り維持 | 貼り付き観測：最良が片側に寄り続け、歩み値が小口で途切れず進む。反対側の厚みは薄いまま。 |
| Shock（ブレイクアウト） | 2–5tickへ拡大 | 逆側の厚みが一気に消える | 20–40/s | >10 | 一撃で多段掃き | 1回の掃き80–150枚、深さ▲30–50% | 壁抜け観測：レンジ端で反対側の板が“ごっそり”消え、太い連続約定で一段飛ぶ。スプ拡大を伴う。 |
| Ladder（段上げ継続） | 1tick | 抜け価格が即“支持/抵抗”化 | 15–25/s | 4–8 | 抜け→定着→再抜け | 段ごとに約定テンポ維持 | 段確認：ブレイク後に同水準で横ばい→すぐ次の段へ。押し戻りが浅く、階段が2段以上続けば確度高。 |
| Pennant-Expand（拡大型） | 1tick中心 | 振幅が徐々に拡大 | 10–20/s | 4–7 | 往復幅が段々大きく | 偏りの標準偏差が上昇 | 振幅観測：往復の幅が時間とともに広がる。直近高安の更新が交互に増え、ボラがじわ上がり。 |
| Break / Flat-Break（崩し） | 2–6tick | 一方向に空洞化→連鎖 | 20–40/s | >10 | 50–100連打→減衰 | スリッページ急増 | 減衰観測：一方向への荒い連打後、戻りが弱いまま細る。成行の滑りが体感で増える。 |
| Storm-Override（複合支配） | 1–2tick | 厚みが交互に出現/消滅 | >40/s | >12 | 速いのに継続性あり | 指標×境界×ヘッジ同時 | 嵐観測：板の出入りが速く、方向が入れ替わりながらも全体は推進。5秒で指標級の騒がしさを体感。 |
| Sine / Beat（周期スイング） | 1tick | 偏りが規則的に交代 | 8–15/s | 3–6 | 10–20連→反転の反復 | 周期3–8分の往復 | 周期観測：同程度の時間間隔で上下の小波が交互に出る。高安更新は浅く、往復が整っている。 |
ぱっと見での“識別チェックリスト”
どう見ればいい？（5〜10秒の簡易チェック）
1) フリッカー（最良気配の更新回数/秒）
- 見る場所：板の最良Bid/Ask（一番上の行）が値/枚数いずれか変わる回数を数えます。
- 方法：5秒間で更新回数を数える → 回数÷5 ≒ 回/秒。
- 目安（概算でOK）
- 低：〜8/s … Calm/Breath 系の落ち着き
- 中：8〜20/s … Box/Step の通常推進
- 高：20〜40/s … Feint/Spike/刺閃波（⑰）気味
- 極：50+/s … Flash/Shock/重嵐波（⑲）級の注意帯
2) C/R（更新÷約定）
- 見る場所：板（新規/取消の点滅）と歩み値（Time&Sales）。
- 方法：5秒間で「新規＋取消」の見た目の変化回数をざっくり数え、同じ5秒で約定件数を数える。
- C/R ≈ 変化回数 ÷ 約定件数（厳密でなくてOK）
- 目安
- 3〜6 … こなし（Calm/Step）
- >10 かつ 約定が少ない … Feint/Spike 系（試し突き・キャンセル多）
- >10 かつ 約定も多い … Shock/Storm 系（本格交戦）
3) 偏り（(Bid−Ask)/(Bid+Ask)）
- 見る場所：最良Bid枚数と最良Ask枚数。
- 方法：暗算のコツ
- Bid=Ask → 0（中立）
- BidがAskの2倍 → (2−1)/(2+1)=+0.33
- AskがBidの3倍 → (1−3)/(1+3)=−0.5
- 目安
- ±0.2以内 … 中立（Calm/Box）
- ±0.3〜0.5 … 片側優勢（Step/Ladder の準備）
- ±0.6以上が2秒超 … 方向強い（Pulse/仮戻し後の再始動/ショック）
すぐ使える“判定ミニ表”
- 低フリッカー＋低C/R＋偏り小 → Calm/Breath/Box（逆張りの短打ち）
- 高フリッカー＋C/R高（約定少） → Feint/Spike（様子見 or 最小サイズ）
- 高フリッカー＋偏り大が継続 → Pulse/Step/Ladder（小ロット順張り）
- 極端なフリッカー＋C/R高＋伸縮激しい → 重嵐波（⑲）（成行回避・縮小）
目視で測る時の注意
- 端末の更新レート（板表示が毎秒何回更新できるか）に制限があると実際より低く見えます。
- 先物miniはアイスバーグ（隠し）や自動再提示で「見た目と中身」がズレることがあります。
- 正確な計測が必要なら、証券会社の歩み値ログや板更新ログをCSV出力して後で数えるのが最良ですが、トレード判断は上の“区分”で充分です。
実戦ワンポイント
- 観測は5秒（速い時は3秒）で区切る → 判断 → 行動（小ロット） → すぐ再観測。
- **仮戻し-Tone（⑱）**狙い：偏りが戻し側で一瞬強まったあと、元の方向に偏りが戻って2秒以上続けば“押し目/戻り売り”の好機。
- **合段律-Tone（⑯）**狙い：偏り中立〜やや片寄りのまま、同間隔の小段差×2–3回が見えたら“順張り点火”。
まとめ：完全な数値化は不要。5〜10秒の“区分”判定で十分戦えます。
まずは**フリッカー（速さ）→C/R（質）→偏り（方向）**の順に“信号機”のように見る、がコツです。
使い方のコツ（共通）
- まず5秒だけ板と歩み値を観測 → フリッカー（更新回数/秒）→ C/R（板の出し入れ÷約定）→ 偏り（最良枚数の左右差）の順で“区分判定”。
- “仮戻し（継続）”狙いは、浅い戻り→小休止→直近高安のあっさり更新を確認してから。
- “合段律（順張り点火）”は、小さな段差が等間隔で2–3回出るかを要チェック。
- スプレッド：常時1tick＝こなし/Box系。瞬間2–4tick拡大＝Flash/ Shock系の兆候。
- 厚みの偏り：±0.6超が2秒以上＝Pulse/ Ladder/ Shock寄り。±0.2内＝Calm/Breath。
- フリッカー：<12/s＝こなし、20–40/s＝HFT色濃い、>50/s＝Flash級イベント。
- C/R：>10で約定が少なければFeint/Spike傾向。3–6で連続約定ならStep/ Sine。
- プリントの連続数：30超＝Pulse/ Dart/ Ladder、100超（1–2秒）＝Flash/ Shock。
- Calm/Stepのドリップには“逆張り2–4ティック・時間ストップ10–15秒”が効きやすい。
- Pulse/Flash/ Shockが点灯したら、成行は危険。順張りで乗るなら浅利確＋すぐ撤退。
- Ladderが出たら“抜けた価格が支持/抵抗”になるかを観察（押し返されないなら継続）。
- Boxは壁の寿命を観る（同値リフィルが弱ればブレイク前兆）。
🛠アルゴリズムに立ち向かう！🔧では、特殊な市場環境や、当アルゴリズムが統計的に異常と判断した値動きを除外・補正したうえで、市場における標準的かつ安定的な挙動に焦点を当て、独自の視点から仮説と解釈を提示しています。これは、データの平準化・最適化処理を経て得られた分析結果に基づいており、将来の値動きを保証するものではありませんが、一定の再現性と構造的傾向に基づいた示唆を意図しています。
「アルゴリズムに立ち向かう！ 多重時間スケールによる市場分析レポート」では、さらに精緻なクラスタリング分類に基づき、AIが解析した数値データを配信。上記アルゴリズムのパターン検出や逆方向アラートを含むチャート群・アラート群により、より多角的かつ実践的な市場判断を支援する構成となっております。
なお、本文中に記載された時間帯別シナリオについて、読者の皆様からの鋭いご指摘や追加考察がございましたら、ぜひご意見・ご協力をお寄せいただけますと幸いです。🕣🕘🕙🕙🕚🕛🕐🕑🕒🕓⏱️🕰️