《2025.9.19(金曜日)50分間で約1,200円安》

暴騰時のアルゴトーン(2025.9.19(金曜日)50分間で約1,200円安)
《2025.9.19(金曜日)50分間で約1,200円安》
― アルゴトーンは“政策ショック”をどう捉えたか ―
2025年9月19日(金)、東京市場は午前中こそ落ち着いた値動きで推移していたものの、後場に入ると、日銀の金融政策発表をきっかけに相場が急変しました。
日経平均先物(12月限)は、前場まで45,400円台で安定していましたが、後場12:30の再開時に45,425円 をつけたあと、13:19には44,240円まで急落(わずか50分間で約1,200円安)。この間、出来高は急増し、1分間あたり2万枚を超える取引が集中しました。
背景には、日銀が政策金利を据え置く一方で、ETFおよびJ-REITの保有縮小(売却方針)を示したことがあり、これが市場にとって“想定外のタカ派的メッセージ”として受け止められました。加えて、為替市場では円高方向への急な揺り戻しが起き、先物主導のアルゴリズム取引が一斉に反応。ニュース検知型の自動売買が初動を作り、その後、オプションヘッジ・裁定売り・ストップロス連鎖が重なり、わずか数十分のうちに「マイクロクラッシュ」と呼べる急落を引き起こしました。
13時以降は、売りが一巡したあとに逆張りの買い戻しが入り、相場は44,400円台で下げ渋り。午後後半には45,000円台を一時回復する場面も見られましたが、上値は重く、週末を前に取引は慎重姿勢のまま終盤を迎えました。
この「平穏な午前 → 政策発表 → 連鎖的急落 → 機械的反発」という一連の動きを、アルゴトーン分析はどのように捉えていたのか。ここでは、当日の時系列データに基づき、アルゴトーンが示したシグナルと実際の市場反応を照合し、初動検知・連鎖判断・反転捕捉の精度を検証します。
- 🍃後場の大暴落(1200円)の予兆はあったのか。
- 🍃ニュース発表が“きっかけ”であっても、崩壊の力学はその前から始まっている
- 🙉 第Ⅰフェーズ(12:29:50〜12:43)噴火前の静寂
- 🙈 第Ⅱフェーズ(12:43〜12:47)試し売りから一斉崩壊
- 🙊 第Ⅲフェーズ(12:47〜13:10)崩落→整列→小戻し
- 🐵 第Ⅳフェーズ(13:10〜13:24)反発と整律
- 🌿大変動後の同期化現象
🍃後場の大暴落(1200円)の予兆はあったのか。

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.00 Morning Package
- BucketNo.1は寄り付きからの5分-10分間予測、- - BucketNo.2は寄り付きから15分ー2時間予測。
この2つ(計8個のPDF)はMorningPackageでセット購入できます。
20250919(BucketNo2-1)904-913result.pdf

ピンク色の実線が日経先物ミニの実際の値動きです。
結果レポートでは実際の日経先物ミニの値動きを各予測チャートと比較できるように、7か所に太いピンク色のチャート(差分チャートと累積チャート)が配置されています。

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.02 (500円)
毎朝8:00に最新レポートを公開
Bucket No.02 AM8:45 long terms
8:45 - 9:00 (15min)
8:45 - 9:15 (30min)
8:45 - 9:45 (60min)
8:45 - 10:45 (120min)
🍃ニュース発表が“きっかけ”であっても、崩壊の力学はその前から始まっている
20250919(BucketNo6-4)1045-1245 result.pdf
後場12:30からの急落場面が網羅されるのはBucketNo.06のPhase4(10:45-12:45)からになります。日銀の金融政策発表をきっかけに相場が急変したのですが、急落2時間前に暴落の予兆はあったのでしょうか。

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します。
実際値に連れてオレンジ色の予測破線がほぼ同じ傾斜で動いています。2000円超の下落でしたから、この予測破線も2000円近くの下落を予測していたことになります。

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.06 (500円)
毎朝10:40に最新レポートを公開
Bucket No.06 AM 10:45
10:43 - 10:58 (16 min)
10:58 - 11:13 (16 min)
10:45 - 11:15 (30 min)
10:45 - 12:45 (120 min)
Release Time (Tₚ): 10:40 JST
Computation Window: 10:30–10:35 JST (Tₚ −15 to −10)
Data Cutoff: 10:35 JST
オレンジ色の破線で示したチャートは、Crash Edge 「加速度チャート」というものです。「最高値・最安値」ではなく、「一定期間の瞬間最大移動幅(|ΔP|最大値)」をつないだチャートです。つまり、1次の価格変化(速度)ではなく、2次の変化率(加速度)を抽出しています。これは工学的には「jerk(ジャーク)=加速度の時間微分」に近い概念です。本解析が対象とする「加速度の時間連続性」は、価格変動の前段階に出現するため、結果としてニュースよりも早い力学的予兆を検知することがあり得ます。これは確率論的予測ではなく、市場構造のエネルギー変化を基礎とした因果的検出です。
「Crash Edge(オレンジ色) / Break Edge(青色)」加速度チャート(アラート系)
問題なのは、Crash Edge/Break Edge が大きく動いたからといって、必ずしも実際の相場が同じ方向に急変するとは限らないという点です。これらのチャートは、「潜在的な運動エネルギー」や「流動性の偏在」を可視化する指標であり、その変化が価格変動の前兆である可能性を示すものの、発火の“確率”や“タイミング”を保証するものではありません。「急落の準備はできている。あとはニュース」というものです。
加速度チャートとは(βトレンド・フロー(Trend Flows / Cumulative Charts)ページ内
🍃第Ⅰフェーズ(12:29:50〜12:43)噴火前の静寂
この時間帯は、昼休み明けの市場が再び動き始めた直後で、価格は45,425円から45,290円とわずかに下がっただけでした。1分あたりの出来高も数百枚程度と小さく、マーケットメーカー(取引所に流動性を供給する業者)や、機関投資家の「VWAP(平均価格)注文」アルゴリズムが中心でした。つまり、「市場に参加するための準備運転」をしていた段階です。大きな売り買いはまだなく、相場全体が平静に動いていたといえます。
🍃後場寄りの反映 - 雷(いかづち)の呼吸
♩主 Pulse 閃影⭕ → ♪従 Dart 流牙🟤 , ♫反応 Pullback 仮戻し🌦️ 🚩Flag [💎AT 1,🧊SP 3,🌊SW 3,💧RF 1,❄️IW 1] f/s 🍈🍈🍈 PPS 🍓🍓🍓 C/R 🍊🍊🍊, 🍐🍐🍐🍐|偏り|=0.44 Depth🍇🍇🍇:106%
20250919(BucketNo9-3)1215-1245.pdf

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します
12:10分発行のレポートにおいても、「Crash Edge(オレンジ色) / Break Edge(青色)」加速度チャートが12:30分以降に下落を示しています。


Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.09
毎朝12:10に最新レポートを公開
Bucket No.09 PM 12:15
12:13 - 12:28 (16 min)
12:28 - 12:43 (16 min)
12:15-12:45 (30 min)
12:15 - 14:15 (120 min)
Release Time (Tₚ): 12:10 JST
Computation Window: 12:00–12:05 JST (Tₚ −15 to −10)
Data Cutoff: 12:05 JST
🙈 第Ⅱフェーズ(12:43〜12:47)試し売りから一斉崩壊
12:40ごろから少しずつ出来高が増え始めます。
この時間帯、ちょうど 日銀が金融政策の発表を行い、「ETF(上場投資信託)の保有縮小を検討する」というニュースが流れました。それを受けて、ニュースを自動で読み取り売買する「ニュース反応アルゴリズム」が作動。同時に、オプション取引のリスクを抑えるために先物を売るヘッジアルゴも動き始めます。
この結果、値動きはやや下向きに転じましたが、まだ市場は落ち着いており、「下げ始めたが大きな混乱はない」という状態でした。

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します
急落のロスカットが始まる12:42分の直前のステラマーカーです。赤い矢印が大きくなってきました。
🙊 第Ⅲフェーズ(12:47〜13:10)崩落→整列→小戻し
12:47から突然、出来高が爆発します。(オレンジのマーカー部分)

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します
たった1分間で 約2万枚(通常の20倍)の売買が発生し、価格は 45,395円 → 45,070円(−325円) に急落しました。これは、ニュースをきっかけに自動的に加速的な売りを発動するアルゴリズム(モメンタム・イグニッション)が動いたサインです。「下がっているから、さらに売る」というロジックで、短時間に連鎖的な売りが起きます。この時間帯では、人間の判断よりも機械のスピードが勝ち、下げ始めた瞬間に次々と売りが重なり、相場が一気に傾いたと考えられます。
12:47分の足で、わずか1分の間に高値45,395円から安値45,070円へと325円も急落。この瞬間、出来高が 前の分の30倍(約2万枚) に急増しています。
このパターンは、人間の裁量売りではなく、「価格が一定のライン(45,300円前後)を割った瞬間に自動的に売り注文が連鎖した」典型的なストップロス連鎖反応です。特に45,300円は、午前中のレンジ下限にも近く、多くの短期トレーダーが損切り設定を置いていたと考えられます。
最初のストップロス発火(=アルゴが売りを誘発した最初の“崩れ点”)は12:47分。ここが相場の「下り坂が始まる瞬間」でした。

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.10
毎朝12:40に最新レポートを公開
Bucket No.10 PM 12:45
12:43 - 12:58 (16 min)
12:58 - 13:13 (16 min)
12:45 - 13:15 (30 min)
12:45 - 14:45 (120 min)
Release Time (Tₚ): 12:40 JST
Computation Window: 12:30–12:35 JST (Tₚ −15 to −10)
Data Cutoff: 12:35 JST
下値付近に赤い右肩上がり(下げサイン)のドットが出てくるようになりました。ヒートマップでも下げを示しています。
🐵 第Ⅳフェーズ(13:10〜13:24)反発と整律
「自動裁定と円高の波」
主な動き:裁定アルゴリズム(TOPIX↔日経平均連動)+為替連動アルゴ
12:58以降、出来高は依然として多く(1分あたり6000〜8000枚規模)、値動きも止まりません。13:00には45,030円、13:01には44,905円と、さらに急落しました。この時期の下げは、「日銀のETF売却方針 → TOPIX売り → 日経先物売り」という裁定(アービトラージ)の連鎖が主因です。さらに、為替市場では円高が進行(ドル円150.0→149.7付近)し、輸出株に不利な展開になったことで、ヘッジ目的の売りも増加。つまり、株式・先物・為替が一斉に反応して、連動的に売りが進んだ局面です。このあたりでは、すでに人間の判断を超えており、自動売買が互いに影響し合う「機械的な売りの連鎖」が起きていました。

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.11
毎朝13:10に最新レポートを公開
Bucket No.11 PM 13:15
13:13 - 13:28 (16 min)
13:28 - 13:43 (16 min)
13:15 - 13:45 (30 min)
13:15 - 15:45 (150 min)
Release Time (Tₚ): 13:10 JST
Computation Window: 13:00–13:05 JST (Tₚ −15 to −10)
Data Cutoff: 13:05 JST
始値、高値、安値、終値、出来高、差
13:17 44470/ 44510/ 44410/ 44420/ 3339 /-50
13:18 44415/ 44420 /44295 /44310 /5428 /-110
13:19 44315/ 44355 /44240 /44275/ 7268 /-35
13:20 44280 /44395 /44280 /44380/ 3799 /105
44240 2000円超の下げを演じた最安値。ここから切り返し。
レポート上部のモーションチャートでは、ヒートマップとステラマーカーにおいて、切り返しサインが出ています。
🌿大変動後の同期化現象
価格は44,240→44,400→44,700と反発。
台風後に空気が澄むように、市場も大乱高下の後は一時的に「ノイズが抜けた状態(low-entropy state)」になります。取引参加者のポジションも整理され、流動性の分布が左右対称化symmetrization)します。この状態では、短期的な推進力(モメンタム)よりも構造的周期が支配しやすくなり、そのためパルスチャートの理想波と実値の波形が同調(coherence)を示します。つまり、予測値と実測値が同じ波形を作っているということ、2時間前の予測がぴったりと実際の値動きをたどっていたということです。
♩主 Box 瞬律🔵 → ♪従 Beat 鼓動波🟠 , ♫反応 Calm 静波🔘🚩Flag [💎AT -,🧊SP 2,🌊SW -,💧RF -,❄️IW 3] f/s 🍈🍈 PPS 🍓🍓 C/R 🍊🍊, 🍐🍐|偏り|=0.29 Depth🍇🍇:94%
20250919(BucketNo11-1)1313-1328.pdf

20250919(BucketNo11-1)1313-1328result.pdf

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.02 (500円)
毎朝8:00に最新レポートを公開
Bucket No.02 AM8:45 long terms
8:45 - 9:00 (15min)
8:45 - 9:15 (30min)
8:45 - 9:45 (60min)
8:45 - 10:45 (120min)
当日の値動きは非常に大きく、実測値をそのまま重ねるとスケールが圧縮され、予測チャート(特にパルスチャートやベクターチャート)の波形がほとんど見えなくなってしまいます。そのため、本ページでは当日の実勢値をあえて除外し、通常スケールでの正規化チャートとして掲載しています。
20250919(BucketNo12-2)1358-1413.pdf

20250919(BucketNo12-2)1358-1413 result.pdf

ピンク色チャートは実際の日経先物ミニの値動きを表します
相場が急上昇してくる14:06分において、各チャートも同じタイミングで上昇を示します。各チャートの詳細はβトレンド・フロー(Trend Flows / Cumulative Charts)をご確認ください。

Multi-Scale Market Analysis Report「多重時間スケールによる市場分析」No.15 (500円 )
毎朝15:10に最新レポートを公開
Bucket No.15 PM 15:15
15:13 - 15:26 (13 min)
15:26- 15:33 (7 min)
15:32 - 15:45 (13 min)
15:15 - 15:45 (30 min)
この補正によって、パルスチャートやベクターチャートに描かれた基礎サイン波(周期モデル)と、実際の値動きがもつリズムや位相(タイミング構造)が高いレベルで同期していることが確認できます。
つまり、ここで見ているのは価格の「高さ」や「安さ」ではなく、市場の動き方そのものの構造的な一致です。大きなボラティリティの中でも、アルゴリズムが一定の“周期性”を保って動いている様子がわかります。
🛠アルゴリズムに立ち向かう!🔧は、SQ影響期間(火曜〜翌週月曜)などの特殊局面や、当モデルが統計的に外れ値と判定した挙動を適切に除外・補正したうえで、平常時の市場構造に焦点を当てた仮説と解釈を提示します。分析は科学的検証と再評価を前提とする推定であり、将来の価格や成果を保証するものではありません。また、断定的判断の提供は行いません。
「アルゴリズムに立ち向かう! 多重時間スケールによる市場分析レポート」では、クラスタリング等に基づく数値解析と、パターン検出・逆方向アラートを含むチャート群を教育・研究目的で配信します。特定の有価証券等の取得・売却の勧誘や推奨を目的としたものではなく、投資判断は読者ご自身の裁量と責任にてお願いいたします。
当サイトは特定の企業・部門・口座の行為を断定的に特定しません。裁定・フロー等の記述は市場構造・統計分析に基づく一般化であり、公知の一次情報に基づく場合を除き固有名詞は用いません。誤り判明時は速やかに訂正・注記します。
本記述は市場構造に関する一般説明であり、特定の銘柄・市場・口座の行為を断定・示唆するものではありません。用語は当サイトの便宜上の呼称で、取引所の正式用語とは限りません。
※アイコンはカテゴリ記号です。特定企業の行為を指しません。
本文の見解は掲載時点のもので、予告なく更新されることがあります。分析の透明性・再現性の向上に努めておりますので、時間帯別シナリオ等へのご指摘や追加考察を歓迎します。🕣🕘🕙🕙🕚🕛🕐🕑🕒🕓⏱️🕰️
🕘 分析結果の最新情報
《2025.10.6 (月曜日)総裁選高市ラリーの実証分析》New!!
《2025.9.19(金曜日)50分間で約1,200円安》New!!
15:15-15:45 CORE 30分解析|225Report #15
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分析結果2025年10月12日《2025.10.6 (月曜日)総裁選高市ラリーの実証分析》
分析結果2025年10月12日《2025.9.19(金曜日)50分間で約1,200円安》
Bucket No.15 PM15:152025年9月19日15:15-15:45 CORE 30分解析|225Report #15
Bucket No.12 PM13:452025年9月19日13:45-14:15 CORE 30分解析|225Report #12